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俺たちヴィジランテ(自警団)!なDVD映画レビュー『スーパー!』『ディフェンドー』『ミラージュ』

 あまりにも有名になりすぎた映画『キック・アス』は、何のパワーも持っていないオタッキーがヒーローに扮してあーだこーだする映画であった。
 勿論面白かった!

 だが世の中には他にも似たような映画があり、今回はそれを紹介して行こうと思う。『キック・アス』はさ、多分今更感が漂うだろうからさ……今回はナシ

 今回レビューする作品はどれもこれも傑作ばかりで、ふとした瞬間に目頭が熱くなるステキ仕様。
 多分レビューする順に知名度が下がっているであろう……だが私が一番オススメしたいのは一番最後にレビューする『ミラージュ』だっっっ!

 というわけで、『スーパー!』から始まるヴィジランテ映画レビューは追記からどうぞ!
 あらすじも書いたのでちょっと長めなので、全部まとめて追記に押し込みましたとさ……


 

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『キャビン・イン・ザ・ウッズ』は、本当に誰も見てないの……?



『キャビン・イン・ザ・ウッズ』

 公開予定は来年だが、第5回したまちコメディ映画祭で一足先にジャパンプレミアに行ってきたゾ!
 明らかにホラー映画なのに、なんでコメディ映画祭で上映したのか?という疑問は観ている間に払拭された。
 脚本を務めているのは日本に対してこれが映画だと主張してきたアベンジャーズ』の監督したジョス・ウェドンである。アベンジャーズを、シリアス一辺倒にならないユーモア溢れる映画に仕上げた彼が書いているのだから、当然のように笑いどころがチラホラ――というより、コメディなんじゃないかと思うほど面白い
 当然のように期待値はMAXだったわけだが、率直な感想を言おう!

試されているかと思うほどマニアック!
数々のホラー映画を、今までに観てきた分だけ楽しめる!


 要するに、『13日の金曜日』大好き!『悪魔のいけにえ』大好き!『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』大好きぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいな人向けの映画だ。
 そういうのが大好きな(映画秘宝とか読むのが好きな)人が観ると「ああ、B級ホラー映画たっくさん観てきてよかった……」と今までの人生に意味を見出し且つ超絶楽しめるに違いない!

 あらすじはこんな感じだっ

 大学生の仲良し五人組(男子3人女子2人。この中に一人、マイティ・ソーがいるっ!)は、休日を山奥にある別荘で過ごすことに。
 人気の無い道中、寂れたガソリンスタンドに立ち寄った彼らは、無愛想な老人(話す前に必ず口からペッ!って何か吐く)に「生きて帰れんぞ……」などと不吉な一言を浴びせられる。
 無事に森の中のキャビン(別荘)に着いた彼らは、夜中に怪しげな地下室を発見する。
 そこは、古い日記帳やら球体のパズルやらホラ貝やら謎の映画フィルムやら綺麗なネックレスやらバレリーナが回るオルゴールやら見るからに怪しいアイテムの宝庫だった!
 そして、そのうちの一人が古い日記帳を読み上げた――それが悲劇の引鉄とも知らずに…………


 ……とまあ、もはやお約束過ぎて今後の流れも大体わかってしまうぐらい聞き飽きたストーリーなのだが、何かが違う。
 上に貼った予告編を再生してもらえばわかるのだが、予備知識なんて欲しくない!という方のためにあえて多くは語らない
 ちなみに、予告編は全くネタバレではない。使用している映像は、物語の序盤ばかりだ。

 というわけで、追記では予告編を観た方向けに書いていこうと思う。
 これ以上の情報は要らん!という方は来年までグッと堪えていただきたい……もうちょっと早く公開すればいいのに!と思わずにはいられん!


 

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月面ナチスの面白さはァアアせかかぁあああアイアン・スカイ!!



『アイアン・スカイ』

 来る9月15日、お台場シネマメディアージュにて開催されたフィンランド映画祭2012 in Japanのオープニング作品である。これが日本最速公開であったとのこと!

 さて、噂と予告編だけが飛び交って映画好きの間でも話題になっていたこの映画だが、実際に観た感想を言おう。

 期待を裏切らない、夢のような映画だったゾ!

 あらすじは、もう知ってると思うけどあえて説明!

 2018年、アメリカ大統領(神経質なピアノ教師みたいな女性)は再選するために黒人を乗せた宇宙船を月面に着陸させる一大イベントを行うことにした。ちなみに他国は単なる選挙活動の一環とは思っていない(実際その通り……)
 選ばれたイケてる黒人ファッションモデル(でも見るからにバカそうで、本当にバカだった)は無事に月面へと降り立つが、そこで突然黒ずくめの集団に捕われてしまう。
 連れて行かれた場所は、月の裏側(トランスフォーマーでお馴染みのダークサイド・オブ・ザ・ムーン!)に建造された鉤十字型の月面基地だった!
 なんと遡ること1945年、敗北寸前のナチスの一部は月面に避難しており、70年以上の歳月をかけて着々と地球侵略の準備を進めていたのだ!
 さて、ヒロインであるナチ女のレナーテ(ほほう、これはなかなか……)は、初めて見る黒人の意外なイケメン具合や優しさに、今まで自分が信じてきた地球についての知識に疑問を抱き始める。そして、その心には小さな恋の予感が、芽生え始めていたのだった……。


 端的に言えば、月面に避難していたナチスがUFOを駆って地球を攻めるお話である。
 一言で語れるストーリー!しかし誰もが思い描くだけで、実際に目にしたことはない、夢のようなおとぎ話!
 それが遂に、映画という形となって誕生した。
 期待を裏切らないクオリティとストーリー、昔ながらのSFを思い起こさせるユーモラスな社会風刺……どれをとっても我々の需要をピンポイントで捉えている。
「こんな映画が観たかったんだよ!」と思わずにはいられないほどステキなB級SF超大作である!

 個人的には、ヒロインであるナチ女レナーテを演じた女優が中々好みのタイプである。
 最初はまとめ髪で、中盤はウェーブがかった髪を下ろし、終盤はストレートヘアーと髪型を変えていく度にどんどん美人になるという恐ろしい手法で私のハートを完全ホールドしてきた。確かに彼女と結婚だなんてラッキーだぜ!

 ちなみに『アイアン・スカイ』は、単なる地球侵略映画ではない。
 意外にもワラワラいる登場人物それぞれのわりと身勝手な思惑が幾重にも交錯し、そこに生まれる滑稽さを描くという極めて古典的な社会風刺映画スタイルをとっている。
 ただ本作の場合はそうした風刺が思いっきりギャグの方向に振り切れていて、とにかく笑える。観てる間は、主に大統領やその選挙活動を取り仕切る女性(終盤の暴走っぷりは必見!)に腹筋が耐えられなくなること必至。オマエらそんなに戦争がしたいのか!w

 ステキなシーンといえば、国際同盟(なんだそれは……)の場における、各国代表達の会議――じゃなくて口喧嘩だろう。
 月面ナチスが攻めてくる前から平気でウソを吐きまくるし、攻めてきた途端に北朝鮮代表がとんでもないことをのたまうし平和条約は……おっと、ここは重要な伏線なのでこのへんで留めておく。
「こいつらは一体誰と戦っているんだろうね?」という監督の問いかけが聞こえてきそうなほどである。そして驚愕のラストまで、一気に突っ走っていく。

 風刺とは全く関係なさそうな笑いどころも数多くある。月面ナチス軍最強の兵器を起動させるために必要な地球上のアイテムとは……是非劇場で確かめるべし!


 尚、本作のノベライズ版が絶賛発売中である。字幕の翻訳を担当した高橋ヨシキ書き下ろし(つまり翻訳本ではない!)で、登場人物のおバカな心理描写が豊富だ。
 また、『アイアン・スカイ』を楽しむために必要な最低限のナチ知識も同時に得られるのでヒジョーにお得である。
 まさに映画『アイアン・スカイ』をもっと深く楽しみ、味わうためのマストバイな小説だ! 文庫なのでお値段もとってもリーズナブル(Amazonのリンク貼りたいけど眠いので割愛!)
 注意事項としては、映画本編をなぞっているので小説そのものは映画のネタバレ満載ということだ。
 映画を観た後でも勿論楽しめる(多分また観たくなるだろうね!)ので、これは絶対に買い逃してはいけないゾ!

 追記はナシ。まだ公開前だし、これ以上は何も語るまい。9月28日が待ち遠しい限り!

『白雪姫と鏡の女王』と色々吹っ切れたアーミー・ハマー!?



『白雪姫と鏡の女王』

 白雪姫といえば、6月にあの『スノーホワイト』が公開されて久しい童話である。
 今回その童話を映画化したのは、『ザ・セル』『落下の王国』『インモータルズ』などで血みどろだったりナーバスだったりするテンション低めな映画を撮ってきたターセム・シン。勿論衣装デザインは石岡瑛子(本作が遺作。ご冥福をお祈りします)。

 しかし本作は、ターセム監督のイメージを覆すかのようなおバカコメディ映画となっている。
 相変わらずどこのパリコレだよと言いたくなるよう奇抜な衣装に身を包んだ白雪姫の登場人物が本人以外にはどうでもいいことで右往左往する様を終始見せつけられるという、心の底から「なんだこれは……」と言いたくなるような映画であった。

 あらすじは大体は白雪姫をなぞっている。王は死に、ワガママな王女が血の繋がっていない白雪姫を城に閉じ込めている。
 しかしこの女王(シャーリーズ・セロン以上のイタさを爆発さる名演!ジュリア・ロバーツ)がクセモノで、老け顔且つ悪女且つ浪費癖且つ目的のためなら手段を選ばないという、絶対に付き合いたくない女を構成する要素をフル装備。冒頭のナレーションも、なっちこと戸田奈津子の字幕も相まってイタさ全開。のっけから観客を置いてきぼりにする点は『スノーホワイト』以上に酷い。

 そうしたお決まりの前置きはサクッと紹介され、あとはかなりフリーダムに物語は展開する。
 女王は絶賛軟禁中の白雪姫(マユ毛の太さは強さの証、リリー・コリンズ!)に対しダイレクトで毒を吐き、ますます観客を遠ざける。
 同情の余地もなければ、腹を抱えて笑えるほどの言葉責めでもない。
 一体なんなんだよこれは!と思っていた矢先にどこかの国の王子(双子だったりゲイだったりと最近忙しかったアーミー・ハマー)が城にやってくる。
 どうやらかなり裕福な国の王子(初登場時は半裸だが、肉体もセクシー)に目をつけた王女は、彼と結婚し財政の建て直しも図ろうとする。
 しかし王子はなんと白雪姫に惚れてしまう。どうする王女!白雪姫をブッ潰し、王子と結ばれる日はやってくるのか!?


 そしてこの辺まで物語が進んでくると、段々女王の言動にも慣れてきて少しずつ笑えてくる
 いつの間にか些細なギャグにも笑みが零れてしまうのは何故だ!?
 その秘密を解明するわけではないが、続きは追記の方で!


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CIAなんてブラック企業からは『デンジャラス・ラン』だぜ!/いけいけ僕らの『ディクテーター』



『デンジャラス・ラン』

 デンゼル・ワシントンとライアン・レイノルズ主演のアクション映画ダゾ!
 久々に悪役を演じているデンゼル・ワシントンはすごく楽しそうで、自分の職場がブラック企業だと知る男を演じたライアン・レイノルズはすごくツラそう……。
 それにしても、今時珍しいくらい息を吐く暇もないほど終始緊迫したムードのハリウッド映画であった。
 平和をエンジョイしている瞬間なんて、多分「○○○○ PRESENTS」みたいなテロップが表示されてる中でライアン・レイノルズが恋人とちょっぴりイチャイチャしてるシーンぐらいだったんじゃないだろうか。

 あらすじはこんな感じ

 新米CIAのマット(今回は腹筋を披露してくれなかったライアン・レイノルズ)の仕事は、南アフリカのケープタウンにあるセーフハウス(CIAが緊急時に用いる隠れ家のこと)の留守番である。始めてからもう一年も経っているのだ!
 定時に連絡を入れる以外には、上司に「そろそろカノジョが転勤するパリで働きたいよぉ……」と懇願する毎日。留守番程度では仕事も評価されないし、上司も「そうさせたいのはヤマヤマなんだけど」というフォローしか返ってこない。
 そんなブラック企業なエブリデーの最中、ケープタウンに突如姿を現し、アメリカ領事館に自首してきた極悪犯罪人がいた――その名はトビン・フロスト(今回は温厚さゼロなデンゼル・ワシントン)。
 彼は元CIAでありながら、その情報を売買したとして四大陸で絶賛指名手配中の男であった! 彼はCIA尋問グループと共にマットが留守を任されていたセーフハウスにやってくる。
 思わぬ大仕事に立ち会ってちょっぴりワクテカなマット。しかし、尋問の最中突如謎の集団がセーフハウスを襲撃し、尋問グループが次々に撃ち殺されていく!
 トビンと共に取調室に残されたマット……トビンが言う「ヤツらの狙いは俺だ。俺を拉致してお前を殺すだろう
 考えている暇などなかった。マットは利害の一致から、トビンと共に脱出し、追っ手から逃れようと奔走するのであった…………


 という、あらすじを聞いただけでもワクワクするような映画だ(説明下手でごめんなさい……)。
 常に追っ手から狙われているし、トビンも別にその場を切り抜けられれば良かったので、あらゆる手段を用いてマットの元を離れようとする。
 おまけに、謎の集団がトビンを付け狙う目的には、何故かCIAも絡んでいて……


 まず驚かされたのは、セーフハウスの存在と、その留守番仕事の異様な退屈っぷりである。
 今まで映画で幾度となく観てきたCIAにも、ブラック企業的な一面があるのだということを思い知らされる。
 だって一人で隠れ家でぼーっとしてるだけが仕事だなんて、きっと会社内の隅っこのデスクよりもツラいに決まってる。折角CIAになったのに恋人にもナイショにしている仕事がただのお留守番だなんて恥ずかしいにも程がある!
 さらにマットは、トビンとの逃避行のうちに、徐々にCIAの上層部のブラック臭を感じ始めるという仕打ちが待っている。自分の信念や正義と一致していたハズの仕事が、そうではないと思い知らされた時の絶妙な表情が抜群に良い。踊る大捜査線の映画と公開日が被っているのは、多分この辺が似ているからだろう(テキトー)


 ストーリーの展開も、しんみりしたりダラけそうになったら銃声起こしてアクションに転じるという強引な軌道修正が落ち着く暇も与えない。おかげで買った飲み物も半分くらい余ったよ……
 しかし、予測不可能で無慈悲な敵が、最近のご都合主義と比べると心地良い限り。何か言おうとした瞬間撃たれるヤツが四人くらいいる映画って他にあるか!?(反語)
 アクションも、ボーンシリーズを髣髴とさせるスタイリッシュで緊迫感溢れるものに仕上がっている。
 ヒーローのように超人的な動きを見せるというワケではなく、取っ組み合いの喧嘩のような戦いの中で咄嗟に状況を判断し敵を倒すというリアリティのある凄みを堪能できる。

 クライマックスはアツ展開で、己の信念に生きるハードボイルドさに男泣き必至。
 女性キャラは、恋人含めてオマケみたいなモノ。マットとトビンの関係性に注目しろと言っているようなもんである。
 早くも続編の製作が決定している本作。9月初っ端から見逃せない映画の登場だぜ!


 追記では『ディクテーター』について書こうと思う。
 なんていうか、バカで下品でクッソ笑えてとても本文では紹介できないくらい伏字のオンパレードになるので……



 

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サクサクDVDレビュー『CASSHERN』その他

『ムカデ人間2』とか『遊星からの物体X ファースト・コンタクト』とか『THE GREY 凍える太陽』とか結構観たのだけどレビューは今更のような気がしてちょっと……ってな感じなので、観たDVDのレビューでも簡単にしていくことにしよう! そうしよう!


『CASSHERN』
 紀里谷和明監督による『新造人間キャシャーン』の実写版映画。
 実はコレ観るのはかれこれ3回目くらいなのだけど、未だに結末の意味がちんぷんかんぷんである。何故そうなる!?という疑問に、納得できるほどの答が返ってきた試しはない。
 話自体も原作からは大きく逸脱していて、なんか主人公がキャシャーンになった理由もトーチャンが勝手に蘇らせたという、原作とは別の意味で悲しい設定に。
 だが、鬱ムード漂う雰囲気作りは完璧で、背景のCGや舞台美術、その色使いなど何やら楽しそうなことが始まる感は素晴らしい。
 でもこの映画はそこまでだった。全編通して登場人物が言いたいこと全部言っちゃうので、こちら側が感情を推し量ることすらできない。デジャヴでクサいセリフの応酬は、なんだか罰ゲームを見させられているようで役者たちが不憫。
 見所だったかもしれないアクションシーンよりも、会話してる方が圧倒的に長いので観ていて疲れるし、何よりつまらない
 二時間以上にも及ぶ長い上映時間を経て、やっと宇多田ヒカルのEDが流れた……が、この歌の歌詞を聴いてると映画の内容とほぼ合致する。というより、宇多田ヒカルの歌の内容を140分に引き伸ばしたのがこの『CASSHERN』なのではないか!?という新たな新解釈が……。
 EDは確かにいい曲だし、所々で流れる音楽もちょっと五月蝿いけどカッコいい。あとはキャシャーンの顔下半分を覆うマスクがちょっとカッコよかったです。


『輪廻』
 清水崇監督のホラー映画で、最近はミョーにスタイルを自慢している優香が主演。
 話としては、過去に実際起こった連続殺人事件を元に映画を作ろうと意気込む監督(椎名詰平)が、何故かオーディションでもパッとしなかった新人女優(優香)を主役に抜擢する、というお話。
 そして一方、某大学の女子大生(香里奈)は昔から行ったこともないホテルが舞台の夢を見ることが少し悩みの種で、その謎を解くキッカケとして「輪廻転生」を扱う授業を取ってみたのであった……。
 タイトルの輪廻や前世といったワードをテーマにした、ミステリ仕掛けのホラー映画。
 これは中々面白かった。
 日常から、ホラー演出へと転じるタイミングが絶妙。夢を見る、ドアを開ける、カメラのフラッシュ……なんてことない描写が、即座に恐怖の世界の扉を開く。CGもやりすぎ感がなく丁度いいし、優香の演技も良い。フツーに出来る子なのね、彼女……
 ミステリ的なオチに関しても上出来。ラストの後味の悪さもバッチリ。そしてEDテーマがやけにカッコいい……


『IZO』
 三池崇史監督の……たぶん、アクション映画。
 人斬り以蔵と恐れられた男が現代に復活……かと思いきや、以蔵が誰かをぶった切る度に時代だの背景だの何もかもがコロコロと変わっていく
 しまいには昭和っぽい舞台にSAT隊員が大量に押し寄せてきたり、襖だらけの部屋にゾンビ軍人がわんさかいたり、桃井かおりが出産した赤子がいきなり以蔵に成長したりと、ひたすらカオスを突き進んでいく。その間には母親を上下真っ二つにしたり、ヤクザやヤンキーやボブ・サップと死闘を繰り広げる。
 一方で以蔵の復活に焦っている偉そうな人達の集まりみたいなのがあって、ビートたけしが何やら悟っている
 そいつらのボスらしき松田龍平は大蛇を身体に巻きつけたままボソボソと「以蔵が来る……」とかほざいている。
 よくわからないけど、そういう映画なんだ! 様々な時代を、人斬りとして駆けていく以蔵は何かのメタファーかもしれない! キャストはすっごく豪華です!


『変人村』
 B級ホラーの充実したレンタルショップなら『変態村』の隣にコッソリ置いてあるかもしれない映画。
 ……だというのに、あのヴァンサン・カッセルがプロデュース、且つ重要な役どころで出演している
 話は、クリスマス前夜にクラブではしゃいでいた若者三人組が、そこで働く知り合いの女性にそりゃあもうステキな美人エーヴを紹介されるところから始まる。
 色々あって女性を含めた四人はエーヴの家に招待されるのだが、そこの使用人ジョセフはとにかく変人だった……
 最初は変人ジョセフの奇行や、エーヴ家近隣の普通じゃない雰囲気が、笑えるのだけど不気味。そして徐々にオッパイがご開帳し、エロ路線突入……かと思いきや突然ホラー映画に早変わり。
 最初は変人が考えたような映画だな……と思っていたが、原題は『SHEITAN』つまりサタン、悪魔の意味。
 劇中でも変人ジョセフがサタンの話をするのだが、内容はどう考えても自分の話である。美女エーヴの言動も奇妙で、映画全体の雰囲気がかなり異様さを醸し出している。
 よくよく思い返すと、七つの大罪みたいなのをジョセフとエーヴは主人公らに犯させていた(それらの感情を促していた)ような気がしてならない。ああ恐ろしい……
 ちなみにブリーフ一丁のヴァンサン・カッセル主要人物同士での3Pなど、細かい見所多数。


『サイタマノラッパー』
 埼玉県を舞台に、ヒップホップに目覚めた若者達の理想と現実を痛ましいほどにハッキリと描いた感動巨編
 主人公は太っちょで、仕事もろくにしていない20代半ば。同じ仲間同士でつるみ、日々リリックのための語彙力アップに心血を注ぐ夢見るラッパーの卵。
 彼の理想を悉く打ち砕いていくのが、元AV女優の幼馴染、仲間だと信じていたメンバー、市役所の皆様などなど……気持ちだけじゃどうにもならない現実に、それでもラップを刻んでいく主人公の姿がマジで泣ける。
 ほぼ全編長回しの連続で、間の取り方もリアル。ロングカットの最中のカメラワークも時折はっとさせられる(特に仲間との雰囲気が険悪になるシーンのカメラの動きが最高!)
 そして何よりラストの締め方! 直後に突入するエンドロール&ラップ!
 二作目も観たけど、三作目を劇場で観なかったことを後悔したほどの傑作であった。 こりゃすごい!


『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
 デヴィッド・クローネンバーグ監督、ヴィゴ・モーテンセン主演のアメコミ原作映画。
 アメコミ原作といっても、話はとーってもリアル。
 主人公は、殺し屋という過去を完全に捨て去り、愛する妻と二人の子供との間で慎ましく幸せな生活を送っていた……。
 ある日、主人公の経営する店に殺し屋家業の強盗がやってくる。彼らをあっという間に撃退してしまった主人公は、一躍ニュースに取り上げられたり新聞の記事になるほど注目を浴びた――浴びてしまった。
 やがて、その噂を聞きつけた裏社会の男が、彼を訪ねてくるのであった……。
 その裏社会の男をエド・ハリスが演じているのだが、雰囲気が抜群である。主人公をあえて昔の名前で呼んでみせたり、出身地を仄めかしたりする会話シーンの緊張感はMAXを越えている。 
 それでも、主人公は一切自分の過去を明かそうとはしない。人違いだと白を切り、エド・ハリスを煙に巻こうとするのだが、家族の疑惑は膨らんでいく……そうした負のスパイラルが最高潮に達した中盤の事件は衝撃的
 テーマ的には、多分どこに家族というものが成立するのかとかそんな感じだと思う。これ以上はないと思えるラストには感動したぜ!
 濃厚な映画なのに、96分という脅威の短さ。今回レビューした中では一番のオススメです! 何故かアクションの棚においてあったりするから気をつけろ!

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饂飩粉

Author:饂飩粉
 映画が大好きな大学生。実は特撮やアメコミなんかも好き。
 ブログは常に観た映画の中から印象深かった作品に絞って書いていくつもりです

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