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『プロメテウス』で人類ふしぎ発見!



『プロメテウス』

 字幕はなっちこと戸田奈津子、吹き替え声優は28歳でもないのにゴーリキーこと剛力彩芽という、究極の選択系映画として早くも話題沸騰の本作を、実は二週間くらい前に観ていた。『るろうに剣心』よりも早く観に行ってたけど記事が前後するなんて!(この段落で全国の剛力彩芽ファンを敵に回してしまった……)
 私は3D字幕で観てきたわけだが、多少おかしな字幕もつまずくことなく読んでしまうくらい圧倒的な映像であった!
 監督のリドリー・スコットは確か70歳くらい。それなのにハタチのクソ若造の中二心を震わすようなSF描写の数々をみせてくれるとは、こんなおじいちゃんが欲しいと思わずにいられない。きっとお年玉も奮発してくれる!
 製作段階から3Dを前提とした映画なので、2Dで観るなんて選択肢はハナッから消すべきだ。あまりの違和感のなさは、『アバター』をも凌駕していると断言しよう。

 さて、あらすじはこんな感じ。

 時は2089年、世界各地の遺跡から発見される壁画に共通のサインがあることを発見した考古学者エリザベス(「おばさん」呼ばわりされたら「お姉さんでしょ?」と言い返してきそうな女性)と、そのパートナーであるチャーリー(なんか路地裏でヤク売ってそう)。この共通のサインはどう見たって星座なのだけど、エリザベスは「(人類の起源=エンジニアさんからの)招待状よ」と頑固一徹。
 超大金持ちの超ご老体ピーター・ウェイランド(ガイ・ピアース!言われるまで気づかなかった!)の援助を受け、選抜されたチームと共に招待状の示すもう一つの太陽系へ、宇宙船プロメテウスを駆るエリザベス一行。そこで彼女たちを待ち受けているものは、果たして人類の起源の秘密なのか、それとも……


 さて、ここまではほんの導入に過ぎない。だがその導入段階だけでも、メインキャラクター紹介からさりげないSF描写に至るまで徹底している。
 まず上記以外のメインキャラとしてデヴィッド(ザ・無表情)という、人型ロボットがいる。演じているのは、若き日のマグニートーことミヒャエル・ファスベンダー。本作では話し方からして「あ、コイツに近づくのはよそう」と思わせるロボットらしい語り口で人を不快にさせるプロを熱演(冷演?)している。
 彼がチャリンコ乗りながらバスケットボールを弄ぶシーンは、気味悪さが漂っていて第一印象がいい意味でヒジョーに不気味(どういうことだ!?)。映画のセリフを繰り返しちゃうあたりは「もしかして、トモダチになれるかも……?」と思わせてきただけに、人とロボットとの隔たりを感じざるを得ない。
 更にプロメテウス乗組員達の、事実上のリーダーとして君臨しているメレディス(ミラ・ジョヴォヴィッチとザ・脱ぎたがりの称号を争うシャーリーズ・セロン)も良いキャラしてる。本作でも、シャーリーズ・セロンらしい、結局はミジメな女を好演。劇中で火炎放射器を構えた時の戦闘力は少なく見積もって53万はあると思う

 また、さりげないSF描写としてはプロメテウス船内にて行われる『校長先生による開会の言葉』みたいなシーンが挙げられる(どんなシーンかは観ればわかる!)
 惑星の探査の際に用いる『らくらくマップ作成ボール(今命名)』も、ブォン、ブォンという効果音がしっくりくる
 言い忘れたが、宇宙船プロメテウスはトランスフォームして巨大ロボットに変形しないことが悔やまれるほどカッコいいデザインである。
 他に登場するのは装甲車とかバギーとかで、あんまりカッコよくはないのだけどその無骨な感じがまたたまらない……。

 その他映像的な見所は多岐に渡り、全編通してその美しさと迫力に圧倒されること間違いナッシングだ!
 この映画を存分に味わいたいと思っている人は、大きなシアターを使っているであろう今のうちに映画館へ足を運ぶことをオススメする。


 さて、追記ではタイトルの『プロメテウス』について少しと、この映画の致命的な欠点である無茶苦茶な脚本について書いていこうと思う。
 予告編以上のネタバレはしないので、鑑賞前でも後でもどうぞ読んでくださいませー


 

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日本の剣戟アクションもここまで来たぞ!『るろうに剣心』



『るろうに剣心』

 あんまり期待もせずに観に行ったのだが、予想を遥かに上回る派手なアクションシーンの連続にアドレナリンが大放出、という想定外の結果をもたらしたぞ!
 アクション監督は、主に香港映画などで活躍する谷垣健治。近年は『マスター・オブ・サンダー 決戦!風魔龍虎伝』『捜査官X』などで見応えのあるアクションを世に送り続けている、日本が世界に誇るアクション監督である。
 そんな前情報を持っていたにもかかわらず「どーせ漫画の実写版……ハッ」とか思いながら観ていたら、冒頭の鳥羽伏見の戦いであっという間に「この映画スゲェ!」となっていた……

 漫画特有のアリエナイ・アクション(通称AA←嘘)は、映画化にあたって完全再現――ではなく映画でなければ不可能なアクションとして劇中で描かれる。
 立ち回りの速さと緊迫感は、これが邦画である事すら忘れさせる惚れ惚れする出来栄え。そこに絶妙なタイミングでスローモーションのシーン(こんなすげぇことしてるよ!ってのがよくわかる
 また、アクションシーンが単にカッコいいだけでなく、ドラマチックに演出されているのも興味深い。
 例えば剣心と斎藤一が戦うシーンでは、斎藤一が剣心の扱う逆刃刀に対しメチャメチャカッコいい皮肉を言ったりするので必見である。カッコいいぞ江口洋――じゃなくて斎藤一!

 あらすじはこんな感じ。

 時は明治。維新の時代。廃刀令により、許可のない帯刀が禁止とされたこの時代、緋村剣心という男は宛のない旅の剣客〝るろうに〟として日本を放浪していた。
 彼が腰に下げているのは、通常の刀と違って峰と刃が逆になっている逆刃刀。かつては激動の時代を、人切り抜刀斎と恐れられる暗殺者として生き抜いた頃の面影は、もう残っていない。
 そんな折に訪れた街では、なんと人切り抜刀斎が今も暗殺を続けているということでお尋ね者扱いされていた。
 早速、神谷薫という少女にニセの抜刀斎と間違われるが、これがよもやあんな一大事件に巻き込まれるキッカケになろうとは、剣心はこの時微塵も思っていなかったでござる……


 さて、特筆したいのはキャラクター達についてである。
 漫画特有のフリーダムな登場人物たちが、実写版でどう描かれるのか……私は原作は未読だが、なんら違和感のない仕上がりだったように思う
 何故そう思ったのか? その答や、ストーリー、アクションについては追記にて!


 

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『アベンジャーズ』の最強なところ!



『アベンジャーズ』

 どうやら、これが映画らしい。
 そして、その看板に偽りはない。だがこれからの映画のスタンダードが『アベンジャーズ』になるとは、到底思えない。 
 それくらい、この映画が素晴らしくて最強で無敵でアイアンマンソーキャプテン・アメリカハルクニック・フューリーと愉快な仲間達なのだっっ!!

 この『アベンジャーズ』が映画化されるにあたって、何年も前からその布石は打たれていた。
『インクレディブル・ハルク』のラストで、唐突に『アイアンマン』のトニー・スタークが「実はとあるチームを作っている」とかなんとか謎のセリフを残したのが、その始まりである。
 続く『アイアンマン』のラストには我らがサミュエル・L・ジャクソン演じる司令官ニック・フューリーがチラリ。「あ、マザファッカの人だ」というシンプルだが圧倒的な存在感を残して映画を締めくくった。
 そして『アイアンマン2』では、本筋を置き去りにしてまでも『アベンジャーズ』への下準備に大忙しという強引さ。ラストにはコールソン(後述するがコイツとは絶対美味い酒が飲めそう)が何かを発見してまた我々は置いてきぼり……。
 んでもって『マイティ・ソー』である。主人公ソーの、観てるコッチまでニコニコしてしまいそうなイイ奴っぷりもさることながら、しっかり『アイアンマン2』で投げっ放しだった伏線を回収。ラストではお約束のマザファッカ先生登場。そしてステラン・スカルスガルドの影にアイツが忍び寄り……
 そして満を持して『キャプテン・アメリカ』の登場だ! 映画の出来はともかくとしてラストにはやっぱりマザファッカ先生。いよいよこれで『アベンジャーズ』の準備は整った……!

 かくして『インクレディブル・ハルク』に始まり、『キャプテン・アメリカ』までの計5本の映画それぞれの主役ヒーローを集合させ1本の映画を作るという夢のような計画が、遂に実現したのだ。
 ちなみに上記に挙げた作品を観ていないと(少なくとも『アイアンマン2』『マイティ・ソー』)その分楽しみが減ってしまうので要注意だ! 多分全作品とも旧作に落ちている頃だろう。


 それにしても、よくもまあ上手いことまとめてみせたなあ……と感心せずにはいられない映画だった。
 格ヒーローそれぞれにしっかりと見せ場があり、笑いあり、涙あり、喧嘩あり、共闘あり……そのどれもこれもが、しっかりとしたストーリーの上に成り立っている。
 今までのマーベル原作の映画は全て『アベンジャーズ』のためだけに存在していたのではないかと思うほど(いや単体でも面白いのだが、それすら霞む)だ。

 あらすじなんて、予告編観ればなんとなくわかる。
 地球侵略の危機!→よーしこうなったらアベンジャーズ召集だ!→しかし波長が合わず仲間割れ→どうするアベンジャーズ!?どうなる地球!?
 ……うん、まあこんな感じ。
 ありえないほど、シンプル。
 ありえないほど、直球。
 しかしそんな全力投球こそ、私が求めていた『アベンジャーズ』でもあった。小細工や奇をてらった展開などに頼らない、ヒーロー達の持つ魅力と強さを最大限に生かした内容には大変満足。
 惜しむらくは、予告編のサービス精神が旺盛すぎなところぐらいか(記事に貼ったのは出し惜しみしてるタイプの予告編です)
 だが、劇場で、ストーリーの中で、立ち上がりそうになってしまうぐらいアツいシーンをこれでもかと連続させてくう怒涛の勢いは、本編を観ないことには味わえない感動である。
 何がやべーのかは追記にて! ネタバレはしません!


 

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火星もクソもない『トータル・リコール』



『トータル・リコール』

 シュワちゃん主演、ポール・バーホーベン監督による映画『トータル・リコール』のリメイク、『トータル・リコール』を観てきた。要するに『トータル・リコール』を観たんだよ!

 『トータル・リコール』といえば、当時にすればかなりレベルの高い特殊効果を用いたことで有名だ。あの人の顔が真っ二つに割れて中からシュワちゃんが出てくるシーンは、TV放送する度に予告で流れていた気がする。
 近作は現代の映像技術をフルに用いて、あの世界観を完全リメイクしている。
 勿論キャストもオールチェンジ。主演は、知ってはいるけど主演作の少ない俳優コリン・ファレルだ。
 彼はシュワちゃんと違い、バルキーな肉体ではなく今時流行りのソフトマッチョだ。だからアクションシーンもスタイリッシュで、悪く言えばどっかで見たことあるようなアクションである。

 旧映画版と、ほとんどストーリーは一緒だが、大きく異なる点が一つある。
 本作の舞台は火星ではないということだ。
 冒頭でテロップ説明される世界観は、化学戦争によって地球上のほとんどが人間の住める環境ではなくなってしまったことがわかる。
 じゃあそろそろあらすじを説明だ!

 化学戦争によって、地球上で人間の住める地域は富裕層(イギリス)と貧困層(オーストラリア)の二つだけになってしまった。貧困層に住む者達は富裕層での労働を強いられ、二つの大陸を地下で繋ぐ〝フォール〟(巨大なエレベーターみたいなもん)での行き来を余儀なくされていた。しかし、最近貧困層の独立を望むレジスタンス軍によって、富裕層ではテロが多発していた。富裕層は貧困層への援助よりも、人型警備ロボット〝シンセティック〟の増産を優先し、世界の格差はますます広がるばかりで……

 めんどくさっ! 
 世界観の説明めんどくさっ!


 主人公ダグラスブルズアイ……じゃなくてコリン・ファレルは貧困層で、貧しいながらも結婚して七年(確か旧映画版は八年)になる妻(絶対運動音痴なのにアクション映画ばかりに出演するケイト・ベッキンセール)とささやかに暮らしていた。
 ある日ダグラスはリコール社という、記憶を売るサービスを提供する店を訪れる。
 しかし、いざステキな記憶を貰おうとしたところを、突然警官隊に襲われてしまう。だが、パンピーであるはずのダグラスは十人近くいた警官隊を圧倒し、逃走に成功する。
 果たして自分は一体何者なのか? 夢に現れる女性(ポニテが麗しいジェシカ・ビール)は誰なのか? ダグラスの自分探しの旅が、今始まる……

 ってストーリーは旧映画版と大して変わってない!

 もう説明だけで文量をとられすぎているのだが、実際に映画を観るとかなり説明不足である。
 旧映画版を知らない人は、一体何をしているのかわからなくなるのではないだろうか?
 だが、映像的な見せ場が断続的に続くため、テキトーに眺めているだけでも十分迫力があって飽きることはないだろう。ってかストーリーが大して変わってないから、旧映画版を知っている方も楽しむ箇所といえばそこしかない
 なので、どちらかというと寝転がって観たくなるタイプの映画なのだが、大スクリーンで楽しむべき派手なシーンの連続なので、観客としてはどうしたもんか……という感じである。

 さて、追記ではネタバレを控えつつ本編の映像的見所を文章で紹介していこうと思う。
 ……でもケイト・ベッキンセールは走ったらアカン……アカンて…………


 

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『アナザー Another』なんかより橋本愛を愛でよう!



『アナザー Another』
 毎月購入している雑誌、映画秘宝の表紙がこの映画だった、という理由だけで観に行ってきた。
 原作は綾辻行人による小説で、私はハードカバー版をブック・オフで購入した。500円かと思ったら1000円で軽く泣いた

 原作を読んだ方ならわかると思うのだが、小説版のトリックは映像化不可能である。
 当初、アナザーの実写化と聞いても不安ばかりが残った。何故なら、どうにかして原作のラストを改変しなければならないからだ。
 そして邦画界は原作を改悪するのが得意技の一つだ。あと他に何が得意なのかは存じないが。
 だが、そうした不安を余所にTVアニメの『アナザー』は中々の好評価であった(らしい/未見)。
 原作のトリックをどう料理したのかは知らないが、自然と実写版の本作に対する期待度はほんの少しだけ上がっていた。

 結果、ビミョーな気持ちにさせられた


 あらすじはこんな感じである。

 父の海外転勤を機に、祖母の住む実家(わりと田舎)で暮らすことになった中学三年生の榊原恒一(お肌の微かな荒れっぷりがそれっぽい)。
 彼が転校し、編入することになった三年三組には、ある決まりごとが存在した。
 それは、教室の一番隅っこにいる女子生徒、見崎鳴(橋本愛ちょう可愛い)をいない者として扱うことだった。
 何故、そのクラスはそんな決まりごとに従っているのか。事の発端は、どうやら26年前のある事件らしいのだが……


 とまあ、原作を読んだ身としては忠実な導入といった印象である。
 だが、分厚い原作を2時間弱にまとめているので、細かい設定やキャラクターの取捨選択が適度になされている。
 ……しかしそのせいで、主人公の榊原君は都会から田舎に越してきた無趣味な男というなんとも薄っぺらいキャラクターと化してしまっている。演じた役者の今後が心配になるのは勿論、私は既に顔も思い出せない
 原作ではスティーブン・キングの小説を読むのが好きな私たち寄り(独りよがり)な男の子なのに……


 対して、見崎鳴を演じた橋本愛の可愛いこと!
 もはや完璧な実写化である。良い意味でも、悪い意味でも
 何が言いたいのかというと、あまりにも萌えキャラすぎて、嬉しいけど複雑、そんな気持ちにさせられる。
 いない者扱いされてるから常に無口なくせに、話してみると結構気さくで、笑ってくれたりして、しかも顔が超絶美人ときたもんだ! ここは心置きなく薄っぺらい主人公に自分を最大限重ねて鑑賞すべきである
 まあ世のギャルゲーの大半がそうであるように、ヒロインが可愛くてナンボなので、このキャラクターの濃さの対比はむしろ喜ぶべきか。


 しかし悲しいことに、この映画は青春ラブストーリーではない。
 僕たち私たちの大好きな、ショッキングなシーン満載で送るホラー映画なのだ。
 そして、そのホラーという点で私は見事にビミョーな気持ちにさせられてしまった。
 果たしてその理由とは……ネタバレなしで、追記に書くことにする。


 

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『おおかみこどもの雨と雪』は誰向けなのか



『おおかみこどもの雨と雪』

 この映画を観ているとき、隣にいた親子(小さな子供と母親)が、上映中にお喋りをしていた。
 丁度、狼男と花(お母さん役)の朝チュンのシーンで子供が母に「裸だね」と呟いたのだ。何か飲んでいたら間違いなく吹き出していただろう。
 さーて、二人ともどうして起きたら裸になってたんだろうねー? わからないねー? 身体の神秘だねー?
 これを子供と観た親御さんは、もう二度と「赤ちゃんは何処から来るの?」という質問に対して「コウノトリ」なんて答えられなくなるだろう。
 朝チュン→つわり→妊娠というシークエンスを描いてしまっている以上、どう考えたって子供向けではない。これをおとぎ話と割り切って、純粋に楽しめる子供たちが果たして世界に何人いるだろうか……。

 他にも授乳シーンでおっぱいがチラリしたり、泣き喚く赤子に睡眠時間を奪われ疲労が蓄積するシーンなど、やけに子育ての現実を意識している。
 この生々しさをどう捉えるかによって、この映画の評価は大きく分かれることになるだろう。


 あらすじはこんな感じ。
 身寄りのない一人暮らしの大学生、花(基本的に笑顔)が恋した相手は、大学の講義に勝手に参加している男(基本的にタレ目)だった!
 しかも彼の正体は、狼男(こっちの姿のがイケメン)だった!
 だが花は愛した! そして昼ドラの如き朝チュンを迎え、二人の子供(おおかみこども)に恵まれるのだが……その道は決して楽なものではなかったのであった…………


 あらすじに書いた通り、前半は絵に描いたようなキャッキャウフフを見せつけられる。
 変にムードのある音楽に乗せて、二人が交友を深めていくのだが、なんだかロッキーがトレーニングしている風に流れていくので、イマイチ乗れないのが残念。
 なんかこう、上手く行き過ぎているような気がしてならない。だが、この映画の本質はそこではないのでまあよしとする。

 そして朝チュン(しつこいが朝チュンは朝チュンなんだよ!)を経て、二人の子供が生まれてからが本編……なのだが、出産のシーンは?
 花は身篭った子供のことを考え、自然出産に踏み切る。勿論、助産婦さんも雇えない。私が想像するに、並々ならぬ意志と努力が必要そうに思えるのだが意外にもアッサリ出産してしまったので拍子抜け
 ……まあ生まれてからが本番なわけで、これもプロローグの内だとすれば不問に処しても構わないだろう。


 しかし、問題はここからである
 生まれてきた子――それぞれ生まれた日の天気にちなみ、姉を雪、弟を雨と名づけた――の成長と、花の子育てを描くくだりだ。
 上記に挙げたような、子育てのリアルを感じさせる描写と、クレヨンしんちゃんのように無邪気な子供達、そしておおかみこどもであることを隠さなければならないというプレッシャー……
 ポジティブな要素もネガティブな要素もまとめて詰め込んだ闇鍋のようなパートは、完全にカオスと化している。一番強調したいのが何なのか、わからない。どれも訴えたいのならば、全てが中途半端すぎる。テキトーに詰め込んだ食材を、ランダムに食わされているような感じだ。どれも真に楽しめないし、考える暇もない。
 辛うじて伝わってくるのは子育てとはこういう闇鍋のようなものなのかもしれないという、推測の域を出ないものでしかない。
 結局、子育ての厳しさや、子供の可愛さなどは別にこの映画を観る前から持っていた印象と何ら変化がない。監督と私の、子育てに対する印象は、そんなに変わらないということか?
 逆にそういうことを伝えたいわけじゃないのだとしたら、どうして朝チュンや授乳や――っていうかこんなに子育てシーンを挿入しまくるんだ!?
 ますます持って疑問である。


 さて、散々なことばかり書いているが、私見なのでどうしようもない。
 追記では、そろそろ主人公である雨と雪について触れて行こうと思う。
 そして、記事タイトルの「誰向け」であるについても、個人的な解答をば……

 勿論、ネタバレはナッシング!


 

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饂飩粉

Author:饂飩粉
 映画が大好きな大学生。実は特撮やアメコミなんかも好き。
 ブログは常に観た映画の中から印象深かった作品に絞って書いていくつもりです

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